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「ねぇ明子ー」
「なぁにりっちゃん?」
「明子の名前って誰がつけたの?」
「んーと、お父さんの方のおじいちゃんだったかな」
「そうなんだぁ」
「何で?」
「いや、明子の名前つけた人ってギャンブラーだよなぁって思って・・・」
「え、何で」
「だってさぁ、明子がふくよかに成長しちゃったらどうするつもりだったのかなぁって」
「んー?」
「明太子になっちゃうじゃん」
「あー・・・」
「明子のおじいちゃんってギャンブラーだったんだね~」
「まぁ小学校の頃はそんなに太ってなかったのに明太子って呼ばれたりはしてたよ」
「やっぱそうなんだぁ」
「子供ってそう言うものだしね」
「まぁ明太子は美味しいし良いよね!」
「いや私も明太子は好きだけど呼ばれたくは無いなぁ・・・」
「でも明子は明太子より素敵だよ♪」
「意味が解らないなぁ・・・」
「気にしない気にしない♪」
「で、なんで急にそんな事を思ったわけ?」
「そりゃーもちろん、明子少し太ったかなって思ったら明太子食べたくなったからだよ★」
「・・・やっぱりっちゃんなんか嫌い・・・」
私は座っていた。
膝を抱え、所謂体育座りの姿勢で座っていた。
床に直接ではなく、キャスター付きの椅子の上にである。
理由は特に無い。
と言うよりも解らない。
気付いた時には既にこの姿勢だった。
そう、私は数分前まで意識がなかったのだ。
なぜ意識を失ったのかどころか、意識を失う前に何をしていたのかすら思い出せない重症ぶりだ。
ともかく膝を伸ばし普通に椅子に座る。
体に特に強張りなどない事から、そう長い時間同じ姿勢で居た訳ではないと知る。
何故私はここに居るのか。
全く理解出来ない状況に苛立ちながらも、冷静に状況を把握するべく周囲を見回す。
そこは3m四方程度の部屋だった。
しかし天井は随分と高い。恐らく5m以上はある。
その高い天井に設けられている天窓からの光のお陰でこの部屋は闇に包まれずに済んでいるようだ。
椅子以外には引き出しのいくつかある机と、その上にノートパソコンがある以外には何も見当たらない。
ノートパソコンには何のケーブルも接続されておらず、電源コードすらない。
むしろ、この部屋にはコンセントすら見つける事が出来ない。
「・・・・・・」
私は立ち上がり、ノートパソコンに近付く。
電源は入っていない。多少迷いながらも起動する。
起動を待つ間、もう1度部屋を見回す。
そこでやっとあって然るべき物がこの部屋には無い事に気付いた。
「・・・閉じ込められた」
そう、この部屋には扉がない。
天窓までは到底届かない。
机の上に椅子を載せてその上に立っても届くまい。
仮に届いたとしても天窓に開閉機能は無いように見える。
ここは完全な密室なのだ。
ノートパソコンには通常のWindowsソフトが入っていたらしく、耳慣れた音楽と共に『ようこそ』の文字が表示される。
が、続けて表示された画面は普段見ないものだった。
『ようこそ、不思議の国の入り口へ』
「おぉ来てくれたか勇者よ!」
~もしも魔王軍だけが近代兵器を持って居たら~ 完 |